
平安京の南に位置する宇治は、豊かな山々の緑や清流を有する景勝の地として名高く、四季折々の風光明媚な表情は、平安の世の貴族たちを魅了しました。
また宇治は、宇治橋が架橋された7世紀中頃より、奈良・京都・滋賀を結ぶ交通の要衝としても知られた所。そうしたアクセスの良さも、貴族を魅了した理由の一つとして挙げられるでしょう。
都からの交通の便利さと自然の風趣を兼ね備えた宇治は、藤原道長をはじめとした平安の皇族や貴族たちの、他の何にも代え難い別業(別荘)の地として、都のほど近くに華開きました。
11世紀初めには紫式部が宇治を舞台にした源氏物語・宇治十帖を執筆。
切ない恋物語を通して、往時の雅やかな情景や、貴族たちの暮らしぶりを今に伝えています。その後、戦国時代にかけては、宇治川の合戦などの数々の戦の舞台に。鎌倉時代には宇治に茶が伝えられ、やがて宇治茶は高級茶として珍重されるようになり現在に至ります。
宇治は古くから常に重要な地として位置づけられ、華々しい歴史を育んできました。今もなお、歴史の面影を色濃く残す地として人々を魅了しています。


エリア概念図
宇治と平安京を結ぶ道(平安時代)
※ 掲載の環境写真は平成19年12月に撮影したものです。



